レポート
楽してキレイ!ロボットと一緒に働ける職場を作る。病院を舞台にした東海ビル管理の新たな試み。

2025年4月、東海ビル管理が委託されている静岡県内の病院で業務用清掃ロボットが導入されました。
昨今の人手不足や人件費の増加といった課題を解決し、清掃の効率化を目指すためです。病院にとって清潔な環境はとても大切ですが、人手が限られる中での維持は簡単ではありません。
そこで、最新の清掃ロボットを導入することで、スタッフの負担を減らしながら、より安定した清掃ができるようになりました。今後はロボットと人が協力しながら、働きやすい環境を整え、よりよい病院づくりにつなげていくことが期待されています。
清掃ロボットという課題解決方法
今回、業務用清掃ロボットを導入したのは、人手不足や人件費の増加といった課題に対応するためが主な目的でした。
コロナ禍の中では、病院への求人が思うように集まらず、人材確保が難しく人材不足をなんとかしなければいけないという差し迫った課題の解決が大きかったです。
また、今後の人件費の高騰を考えると、業務の効率化も必要だと感じていました。
今回の清掃ロボット導入は、弊社で初の試みになり(2025年4月現在)業界内での注目度が上がることも期待できました。
今後の求人活動にも良い影響を与えると考えています。
たくさんある清掃ロボットの中からこうして決めた
実は東海ビル管理が管理している指定管理施設では、屋外型のロボットはすでに引佐総合公園「すぽるてん」で草刈りロボットを導入しており、舞阪町弁天島にある渚園にも、大型のルンバ型草刈り機を導入予定です。これにより、清掃・メンテナンス業務のさらなる効率化を目指しています。
ある程度のノウハウが蓄積されたことを受け、屋内型の清掃ロボットの導入を検討するようになり、ビルメンテナンスの展示会でさまざまな機種を比較しました。
最近のモデルは以前に比べて性能が向上しており、機械化による効率化が図られ、人とロボットにより美観性が高まると判断しました。
また、操作が簡単になり、スマートフォンのように誰でも扱えるようになっていたこともポイントでした。
最終的には、ビルメンテナンス協会に加入しているメーカーの製品を選びました。
このメーカーは清掃ロボットの開発に力を入れており、信頼できると考えたからです。

曲がるときはウィンカーを出して知らせます
いろいろ期待しています
清掃ロボットの導入によって、掃除・清掃にかかる人件費を抑えられると期待しています。
スタッフ1名分に相当するコスト削減が見込めるほか、清掃作業の効率アップや掃除の品質のばらつきも解消します。
また、深夜帯や早朝といった人件費が高い時間帯に重点的に稼働させることによって、清掃スタッフの労力や配置をより柔軟にすることができ、ほかの業務に人手を回せるようになります。これにより、より働きやすい職場環境を整えられるのではないかと考えています。
動かしてみたら…清掃ロボにも上手と苦手があった
清掃ロボットを実際に稼働させてみると、思った以上に長時間動き、隅々まできれいにしてくれることがわかりました。
充電時間を除けばほぼ24時間稼働できるのは大きな魅力です。
深夜・早朝にかけ、ロボットが広いフロアなどの清掃を行い、テーブルの下や通路の端など清掃ロボットが入れない場所や細かな場所を、人の手でチェックしながら掃除する、といった感じでうまく分担しながら、清掃の質を高めていきたいと考えています。
こうした最新の清掃環境を整えることで、求人時にも他社との差別化を図れると考えています。

導入は一筋縄にはいかなかった
清掃ロボットは初めての導入ということもあり、数年前から検討、金額や性能との費用対効果を検討し社内での意見をまとめるのに時間がかかりました。
また、清掃ロボットは精密機器なので、輸送や設置作業にも注意が必要でした。
ただ、実際に使い始めてみると、社員からは好評でした。清掃ロボットの位置を遠くからでも把握できるというメリットもあり、また夜間の稼働では、防犯面での効果も期待できることもあり、むしろ良かったのではないかというのが現在の結論です。
従業員の間でも、「清掃ロボットは人の仕事を奪うものではなく、一緒に働くパートナー」という考え方が広がり、興味を持ってくれる人も増えています。
これにより、清掃業務への興味を持つ人が増え、求人にも好影響を与えるのではないかと考えています。
ロボットが仕事仲間。そんな未来の話
今後は、ほかの施設にも清掃ロボットを導入していく予定です。
東海ビル管理が管理する施設や取引先からの問い合わせに対し、デモ機をすぐに提供できるようにしたいと考えています。
そのため、次は本社にも導入し、さらなる働きやすい職場、お客様からのご要望にお答えできる仕組みづくりを進めていきます。
こうした取り組みを通じて、企業としての魅力を高め、今後の求人活動にもつなげていきたいと考えています。
